基本的にアリスから見た作品になっていますが、アリス視点でない等の作品もあります。

各作品から読み取れる、外から見た二人についてのまとめていきます。　（随時更新予定）

＜外から見た火村＞
「比類のない神々しいような瞬間」（14.「白い兎が逃げる」カッパノベルス）

関係者（女性）より“若白髪が似合う渋い学者”

関係者（男性）より、

　“あれは食えない男だ。”

　“落ち着いた紳士的な物腰をしていたが、それは信用できない。”
　“知的で獣性を隠しているような危険な気配がある。”
　“犯罪学者という道を選んだのは、犯罪の魔力に魅了されているからではないのか？”
　“裏がありそうで友達にはなりたくない。”
　“もし付きあったならば、彼が一方的にこちらを深く理解してしまい、それでいて彼自身について自分はもどかしいまでに理解できないような気がする。（中略）
　　誰だって心に高い壁を築いた人間を好きにはなれないだろう”

・34歳で「渋い学者」か～。と年齢を重ねた今は思ってしまうわけですが、彼女は実年齢を知らないわけですから、単純なる見た目で、「渋い」そして、「好意的」に取ってますね。

・アリスを代弁しているというか、それをアリスは許容していて、彼に友人が少ないことからも、それを許容できて、好きになれる人は少ないのかな、と思いますね。

「ショーウインドウを砕く」（22.「怪しい店」角川書店）

＜火村＞
“引き締まった顔つきにクールな目は何かの勝負師を連想させた。”
＜アリス＞
“枯葉色のポロシャツにベージュのジャケット、自由業者らしい雰囲気。
目元が柔和で第一印象は人畜無害”
＜二人＞
“被害者の恋人を前に漫才のようなやり取りをしている。気のおけない仲なのだろう。”

夕狩さん、良く見てるんですよね～。冷静に「被害者の恋人」としてなら気分を害するほどの二人のテンポの良さを評してるんですよね。

今思えば、このテンポの良さは警察関係者との間には出ず、火村はこのテンポの良さから推理思考をまとめて行くんですねぇ。深い。

犯人・事件関係者さん、空気読めてないみたいですみません、これが必要なんです！

そして結構貴重なアリスの服装。サラリーマン時代に嫌ってほどスーツは着てるはずですが、普段は「明らかに自由業っぽい」と見られる格好をしているんですね。

そして！目元が柔和！！！！！！！ハイ、キタコレ！

アリス一人称では絶対出てこないような表現ですよね。（たいがい自己評価低いですよね。人への評価もきついけど（笑））

「比類ない～」で犯人から“知的で獣性を隠しているような危険な気配がある。”と評されていた火村ですが、ここでは「引き締まった顔付」で「クールな勝負師」の目と言われてます。

「比類ない～」の女性は好意的にとっている「渋い学者」が、犯人にとっては恐ろしいハンターの目を向けられているということがわかります。

　こうなると、「狩人の悪夢」での（反転）鳩ちゃんがああ言われた時、怖かっただろうなぁ。びっくりしただろうなぁ。そりゃアリスにフォローを頼むわ・・・。しかも鳩ちゃん悪くないし。火村が思わず「これだ！」と思って出てきてしまったセリフですよ。絶対超凶悪なまなざしを直接向けられちゃったわけですよ。

それでも「大丈夫」って言えちゃう鳩ちゃん強い。片桐さんがいるから、火村の情報を持っていたから、というのもあるかもしれないけれど、よく許せたな・・・・・・。

しかも結婚式呼んじゃうし、「フィールドワーク！」ってフリ付で言っちゃうし、なんていい子なんだ・・・・・！！！！

引き続いて＜犯人が判明した際、犯人から見た二人＞です。

“自分には関係ないことなのに作家は無念そうだ。”
“犯罪学者は無表情でただ黙っている。犯人への憐憫や軽蔑もなければ獲物をしとめた狩人の喜色もなく、ただ冷徹に俺（犯人）を観察している。”
“「あなたが欲しいものは何ですか？と（火村に）訊いたら、「何もいらない」を遥に超越した得体のしれない、ひどく非人間的な答えが返ってきそうだ。”
“作家（アリス）は「思い直すチャンスはいっぱいあったはず」と言ったが”
“犯人には火村の声で「完全犯罪を成し遂げるチャンスはあったのに。決行が一日遅かったな」”と幻聴として響いた。

ここね～。火村は本当に「研究の対象」として見てるんだなぁ。彼の過去は語られないままだけど、犯人の行動に対して「火村自身の感情」は動いてないように思うんだよね。

意識的に、ということも考えられるけど。

感情じゃなくて、「手法はあったのに、そうしなかった事」「即実行じゃなくて一日間を開けて犯行に及んだ犯人の感情」に興味があるのかなぁ。

この辺は、あくまで犯人から見た火村の印象なので正しいとは限らない、という前提でいろいろと想像ができますね。

いつまでも謎の男、火村。(*｡-ω-)) ぅんぅん

「怪しい店」（22.「怪しい店」角川書店）
＜フィールドワークにアリスが同行することについてアリスの視点＞

＜火村にとっての助手アリス＞

＜火村のフィールドワークについて・アリスとコマチさんの会話＞

・・・と一年前の書きかけブログは続いているわけですが、この辺は狩人までと繋がってとても・・・こう・・・・くぅ～～～～～～～～～～～～～～！！！

って感じなので、また書き直す事にします。

とりあえず本日はここまで～。

１．火村は助手が欲しいのではなく、そんな経験を積ませるために私をフィールドワークに呼びつけるのではないか、自慢ではないが私は助手もどきぐらいしか務まっていない。
２．アリスに自分のフィールドワークを見てもらいたいのかもしれない。危うく切羽詰まったものがあり、私（アリス）の助けを本当に必要とする場面がいつかあることを予期しているような気もする。（怪しい店）

＜火村にとっての助手アリス＞
１．どっちへ進めば行き止まりかを示す役割を果たしている。（アリスが聞いた話）
２．犯人が判った後、アリスと話していると犯行の動機がよく理解できるようになる。特異な心理の場合は特に参考になる（コマチさんが聞いた話）（怪しい店）

＜火村のフィールドワークについて・アリスとコマチさんの会話＞
コマチ「殺人事件の捜査に参加するのを研究手段にするのはどうしてか」
アリス「逮捕する前の犯人を観察できるから」
コマチ「誰よりも早く犯人の仮面を剥ぐのが使命と考えてるように見える」
アリス「すごい屈折があるらしい。どれだけ折れ曲がってるのか、自分でもわかってないでしょう」
コマチ「どんな理由で誰を殺したいと思ったんでしょう」
アリス「知り合ってから何年か経った頃尋ねてはぐらかされてそれっきり。訊くタイミングを逃したら二度と訊けないことがある」
コマチ「私が訊いてみようかな」
アリス「コマチさんにあっさり口を割ったらショック」
コマチ「本当は言葉に出して言いたいんじゃないでしょうか？何かが栓をしているだけで」
（怪しい店）

今までの作品一覧や感想ブログをHPにまとめています。

作品の感想とあわせて、以下についてまとめたいと一年くらい思いつつもできなかったので、ちょっとずつ更新していこうと思います。
１．年表・時代　「火村・アリスの３４年」　

２．出没地域・季節「火村・アリスの出没地域・季節」
　　「京都と大阪のどのあたり？」　地図

３．「事件への接触方法」　収録作品一覧・集計
４．「火村・アリスの「衣」「外見」
５．「火村・アリスの「食」
６．「火村・アリスの「住」
７．「火村・アリスの「行動・性格」
８．「外から見た　火村・アリス」
９．「火村・アリスの「周囲の人々」

今回の外から見た火村とアリス、なんて、青の時代とか、他にもありますしね。

でもそう言うこと言って全然形にならなかったので（笑）自分の速度でまとめて行こうと思います～。

感想書き始めた頃と今ではまた読みなおすと違う点を見つけることもあるだろうし、まだ感想書いてないお話も山ほどあるし。

まだ21作品しか感想かけてないですもんね～。

ドラマを入れればもう少し増えますけど、それはまた、おいおい。

有栖川先生がライフワークになされるなら完成もないわけですので、ゆっくりやろうと思います～。

１１．「外から見た 火村・アリス」

１１．「外から見た　火村・アリス」